インプラントは精密なCTやレントゲン写真から正確な診断、高度な治療を受けることが大切!
2018.12.27
1 インプラント治療とは歯が失われた時に用いられる補綴治療
① インプラント治療とは?人工的素材を利用して義歯をつけること
インプラント治療とは歯を失った部分に、人工の歯の根とかぶせ物の歯を装着することにより、天然の歯と同じ機能を回復することができる治療です。
人工の歯の根はチタン製の金属を使用し、かぶせ物の歯は白いセラミックの素材を使用します。適切にメンテナンスをすることで、長期間使用し続けることができます。
② インプラントにかかる費用について。口腔状況によって異なるため事前に説明を受けましょう
インプラントにかかる費用の1本あたりは、それほど医院によって差はありませんが、
お口の中の状況によって、本数や必要な治療方法が変わってきます。
例えば、インプラントを埋めるあごの骨が少ない場合は骨を増やす治療を行う場合が必要になります。このような場合は、通常の費用とは別途に骨を増やす治療費がかかります。
従って、治療前に治療費の見積もりを提示してもらうことが一般的であり、その見積もりと説明をきちんと聞いて理解することが重要です。治療中に計画が変わり、見積もりが変わる場合もまれにあります。
2 インプラントの治療方法 術前・手術・術後の主な内容について
① 【術前】カウンセリングや検査を受けて高度で正確な治療計画を立てる
インプラントを行う前には、精密検査を受け、治療計画を立てます。その検査結果と治療計画の説明を受けます。この時に正確な見積もりが出ます。
また、その説明に同意した場合、インプラント治療を開始します。
インプラントの精密検査とは、CTレントゲンの撮影、歯の模型の作成等になります。治療計画とはインプラント専用のシュミレーションソフトを使用し、治療後のイメージを作成します。この時に、インプラントに必要な各種の付随治療についても決定します。
② 【手術1】骨が痩せてしまっている場合の治療方法について
インプラントは顎の骨にチタン製の金属の棒を埋める手術を行います。従って、あごの骨が痩せている場合、骨が少ない場合は、金属の棒を適切に埋めることができないため、サイナスリフト、ソケットリフト、GBR法といった方法で、骨を増やす術前処置を行います。
③ 【手術2】術前麻酔で痛みを感じずにインプラントを埋入する
インプラント手術時は通常の麻酔に加え、静脈内鎮静法という麻酔などもあります。
眠ったような状態で手術を受けることができます。
④ 【術後】定期的にメンテナンスやクリーニングに通院
治療後は、定期的にメンテナンスを行う必要があります。およそ3か月ごとに行うことが一般的です。
3トラブル予防!インプラントも天然の歯と同じようにメンテナンスが大切!
① インプラント周囲炎(歯周病)の予防には日頃のケアは必須
インプラントは人工的に歯を作る手術で、手術後は自分の歯と同様に使用することができます。
人工の歯なので、歯みがきをしなくてもよいというものではありません。天然の歯と同様、毎日のブラッシングと定期的なメンテナンスでの通院が必要です。
インプラントが埋められている骨や歯茎の部分は天然のものですから、ケアが不十分ですと、インプラント周囲炎といった歯周病の一種にかかることがあります。
インプラント周囲炎になった場合、進行が進むとインプラントがぐらぐらとし始める場合、ひどい場合には再度インプラントを入れ直すといったような可能性もあります。
このようなことになるのを避けるために、日々のケアと定期的なクリーニングでの通院を必ず行うことが大切です。
② インプラントを適用できないケースについて
インプラントが適用できないケースは、ビスフォスフォネート製剤服用中の患者様、コントロールされていない重度糖尿病の患者様、ワーファリンなどを服用中の患者様は事前に担当医との相談が必要です。
また、上記に関わらず、他にかかりつけ医にかかられている方は事前に担当医にご相談をしていただくことをお勧めします。また、予約日に来院されないケースなど、治療に協力的でない患者様もインプラントはお勧めいたしません。
4 【コラム】インプラントは人間ドックのCTやMRIで撮影しても問題はない?
インプラントは手術前に3次元CTレントゲン撮影を行い、立体的なレントゲン写真を撮影します。
他のレントゲンの種類として人間ドックのCTやMRIがありますが、これらのレントゲンでは代用することはできません。